太鼓塚古墳（段の塚穴）

標高約70m、吉野川左岸の河岸段丘先端部に立地。東西径37m・南北径33m、高さ約10mの円墳。埋葬施設は南に開口する両袖型の横穴式石室で全長約13.1m、玄室部長さ約4.8m・幅約3.3m・高さ約4.3m、四国最大級の規模を誇り、石材には主に結晶片岩が使用されている。胴張り形の玄室部はドーム状に構築され、奥壁中段には石梁が組み込まれている。出土遺物は埴輪や馬具、土師器、須恵器など。6世紀末～7世紀所初頭の築造。国指定史跡（段の塚穴）、1942（昭和17）年指定。

この地域の横穴式石室には、玄室部の側壁や天井石を持ち送りドーム状に構築するなど共通してみられる特徴があり、代表例となっている段の塚穴（太鼓塚、棚塚）の名から「段の塚穴型石室」と分類されている。

参考資料：現地説明板　ほか