椀貸塚古墳

大野原八幡神社境内、本殿裏に所在する円墳。墳丘規模は直径37.2m・高さ約10m、葺石・埴輪は確認されていない。2011（平成23）年11月、観音寺市教育委員会による調査で、墳丘の周囲をめぐる2重周濠の存在が確認されている。同時期の類例は全国的にも少なく、中国・四国地域では初めての発見となる。埋葬施設は南に開口する横穴式石室で、現状で全長約12.1mを測るが、現在の開口部は前室部の入口部分にあたり、羨道部を含めた全長は14.8mと推定されている。玄室部長さ6.8m・最大幅3.6m・高さ3.9m、前室部長さ3.5m・幅2.4m・高さ約2mを測り、四国地域では最大規模を誇る。出土遺物は須恵器や鉄釘など。大野原三大古墳の中で最も古い6世紀末頃と推定されている。
県指定史跡（椀貸塚、角塚及び平塚）、1953（昭和28）年指定。
国指定史跡（大野原古墳群）、2015（平成27）年指定。

・大野原古墳群
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