薄井原古墳

標高約32mの丘陵上に立地する全長約50mの前方後方墳。後方部長さ約30m・幅約22m・高さ約4.5m、前方部長さ約20m・幅約23m・高さ約3.1m、葺石や埴輪、周溝などは確認されていない。後方部に横穴式石室2基が構築されている。1号石室は西に入口をもつ片袖型で全長約7.6m、玄室部長さ約3.9m・幅2.4～2.6m・高さ約2.7m、羨道部長さ約3.7m・高さ約1.4mを測り、玄室内には組合せ式の家形石棺とみられる破片が置かれている。出土遺物は銅環や須恵器など。2号石室は東に入口をもつ片袖型で全長約8.0m、玄室部長さ約4.3m・幅2.1～2.3m・高さ約2.6m、羨道部長さ約3.6m・高さ約1.4mを測り、室内には蓋に縄掛け突起をもつ箱形石棺が置かれている。出土遺物はガラス玉や鉄刀、鉄鏃、馬具、刀子、須恵器など。6世紀中頃の築造。県指定史跡、1962（昭和37）年指定。

参考資料：
『薄井原古墳調査報告』島根県教育委員会　1962年3月